手術当日
朝から手術着に着替えた後携帯ばかり見ていました。
夫は8時半までの面会時間に間に合うように来てくれているのか心配です。
8時31分ごろラインに「ついたよ」とスタンプが入ったので一安心。

あまり手術を現実の事のように感じていなかのですが流石にこの時間になると緊張します。
9時になり看護師の方のお迎えです。
イメージとは違い自分で歩いて手術室に入るそうです。
そうなん!
病室から出ると長い廊下の先の面会室の前には娘と夫と孫たちが待っています。
皆の顔を見て一安心
見慣れない手術着の私に小さな孫が「なんでその服着てるの?」と不思議そうでした。
「行ってくるね!」
「しっかり頑張れよ!」
「大丈夫だから、心配ないからね」
家族たちは手を強く握りしめてくれました。
神妙な顔の家族を後に手術室に向かう長い通路をあるきました。
胆のうポリープは腹腔鏡下胆嚢摘出手術の適応疾患です。
胆のう炎や以前の開腹手術等による高度癒着があり腹腔鏡の視野が確保できない時
胆管損傷や出血が発生した時は開腹手術に移行することがあります。
もしかして手術中に何かあったらこれが最後の別れになるのかもしれません。
そんなバカなこと考えるのはやめよう!
そんなことがあるはずがない!!
今日仕事でこれていない息子やお婿さんの為にもそんなことがあってはいけないのです!
気弱になっていた心を自分で励ましました。

地下の空間
大きな扉の向こうには8つくらいの手術室の扉があり私は7番の手術室です。
扉の前で案内してくれた事務の方が手術担当スタッフに手術患者を引継ぎしました。
入室すると広い空間の中心に手術用のベットが一つあり周りにはブルーの手術着を着た医師やスタッフが6,7人ほどいました。
こちらに寝てください。
多くの人の前でライトに照らされているベットに上がる瞬間、恐怖心がMaxに上がってきます。
思ったより暖かく柔らかいベットに寝ると各部署の担当者が血圧を測ったり点滴を売ったり足に何かを取り付けたりします。

「今から点滴で薬を入れますよ。ふわふわという感じがします。どうですか?」
フワフワってどんな感じかわからないよね、でも、あれれ
「はい、フワフワとし‥て‥きまし…」
そのまま後の記憶はありません。
どれくらいの時間が経過したころでしょうか。
遠くの方から「〇〇さん手術が終了しましたよ」という声が聞こえてきました。
「わかりますか?手術はもう終わりましたよ。気分は悪くないですか?」
「はい‥大丈夫です」
「今から病室に戻りますね」

少し気分が悪いような気もしましたが、これで手術が終了したのだと思うとホッとしました。
面会室の前には朝と同じように家族たちが心配そうにベットの上の私を見つめています。
「痛くないか?」
「終わったよ。よかったね!」
「うん、うん」
5分にも満たない再開の時間
退院するまで家族との面会はありません。😢
ー
コメントを残す